Andrew Gold (アンドリュー・ゴールド) |
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アンドリュー・ゴールド、1951年アメリカ・カリフォルニア州に生まれる。12〜13歳の頃にビートルズに出会い、一連の リバプール・サウンドやビーチ・ボーイズ、バーズらに影響を受け、レコード会社でエンジニアとしてレコーディング技 術を学ぶ。同時にスタジオ・ミュージシャンとしてもリンダ・ロンシュタット、カーリー・サイモン、ジェイムス・テイラー、 カーラ・ボノフと言った人達のアルバムにギター、バック・ヴォーカル、キーボード(ピアノ)などで参加して、一般的に 名前が知られるようになった。私も最初に彼の存在を知ったのはリンダ・ロンシュタットの1976年のアルバム「風にさ らわれた恋」の中の‘That'll Be The Day’でのトリッキーでセンス抜群なギター・ワークを聴いてからであった。 そしてその後、瞬く間に彼のアルバムからの曲がラジオから流れてきて、どこか懐かしいメロディに心を打たれたの であった。今でも旧友カーラ・ボノフらと共に「ブリンドル」を結成して爽やかなハーモニーを聴かせてくれている彼の 70年代のアルバムを紹介したいと思う。 |
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Andrew Gold (1975) |
アンドリュー・ゴールドの産み出すメロディーは良い意味でどことなくノスタルジーを感じさせるものが 多く、このデビュー・アルバムには特にそう言った傾向の曲が多い。スロー・テンポな曲とアップ・テン ポな曲がバランス良く配置されていて、リンダ・ロンシュタットのバック・メンバーでもお馴染みのケニ ー・エドワーズがギターとコーラスで全面的に参加している。リンダも‘Heartaches In Heartaches’と ‘Love Hearts’でコーラスに参加していて、彼女の70年代中期のアルバムの影の功労者に恩返しを している。初期のイーグルスっぽいメロディーを持ったカントリー・タッチの‘A Not From You’ではボ ビー・キーズらのホーンがさり気なくフューチャーされていたり、続く‘Resting In Your Arms’でもどこ となく60年代風の甘いメロディ・ラインがあって、初めて聴くにも関わらず懐かしささえ込み上げてくる 印象的なナンバーだ。ドラム・ベース・ピアノ・ギター・パーカッションを一人でこなしている曲も2曲あ り彼のマルチ・プレイヤー振りが遺憾無く発揮されたアルバム。 邦題は『アンドリュー・ゴールド・デビュー』。 |
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What's Wrong With This Picture ? (1977) |
ハード・タッチなピアノが印象的なナンバー‘Hope You Feel Good’で幕を開ける本作のプロデューサ ーはリンダ・ロンシュタットでもお馴染みのピーター・アッシャー。だからと言う訳でもないが、バック・ メンバーにはラス・カンケル、ケニー・エドワーズ、ワディ・ワクテル、ダニー・クーチ、ダン・ダグモア、 そしてリンダ・ロンシュタットらの秘蔵っ子らが顔を揃える。その豪華メンバーの中、アンドリューのギ ター・プレイは少し押さえ気味で、代りにピアノの旋律が目立つナンバーが多くなった印象が強い。 彼の最大のヒット曲‘Lonely Boy’(全米7位)もイントロのピアノとリンダのバック・コーラスが印象的 だ。他にはジャクソン・ブラウンでも有名なカヴァー・ナンバー‘Stay’、リンダの「Hasten Down The Wind」収録の‘That'll Be The Day’でのトリッキーなギター・ワークを連想させる‘Go Bask Home Again’など前作以上に多彩な曲が揃い、文句無く楽しめるアルバムだ。邦題は『自画像』。 |
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All This And Heaven Too (1978) |
ここでは彼自身がプロデュースを行っていて、前のアルバムからウェスト・コースト・サウンドの面影 は少なくなってきた。時代は折りしもAORブームということもあり、このアルバムも何となくそういった イメージの曲が多く、アーニー・ワッツのサックスとティモシー・シュミット、J.D.サウザーらのバック・ コーラスが光るナンバー‘Never Let Her Slip Away’、ジェフ・ポーカロが参加している‘Thank You For Being A Friend’(25位)と言ったところが印象的な曲だ。全体的にはジャケットのイメージ通り、 いかにもと言った感じのAOR的バラード調の曲が並ぶ。1〜2枚目の彼らしい快活なナンバーは1曲 目の‘How Can This Be Love’くらいなのが私としては少し残念なところなのだが、それでも彼らしい ポップなメロディがそこかしこに散りばめられているのは流石と言わざるを得ない。尚、このアルバ ムは81位と彼の作品中もっとも売れたアルバムとなっている。邦題は『幸福を売る男』。 |
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Whirlwind (1980) |
前作に引き続いた彼自身によるプロデュース・アルバムなのだが、ここでは趣向をガラリと変えてハ ードなギターを前面に打ち出したアメリカン・ロック・サウンドを作り出したアルバムとなった。2作目以 降は殆どギターを弾いていなかったのだが、ここでは思いっきり彼のギターを堪能できる。しかし、そ れは彼独特のウェスト・コーストっぽいサウンドとは程遠いものとなっている。彼らしくないと言えばそ れまでだが、例えばジョー・ウォルシュ加入後のイーグルスにもちょっと通じるようなサウンドが聴け る曲があったりもする。全体的にミドル・テンポな重たい曲が並ぶ中‘Kiss The One Goodbye’ ‘Stranded On The Edge’はやはりハードなサウンドの中にも彼らしいメロディアスな部分が上手く生 きた曲だし、ラスト・ナンバーの‘Make Up Your Mind’でのホロリとした苦味を感じさせるバラード調 の曲を持ってくる所が、やはりアンドリュー・ゴールド、只者ではなかった。邦題は『風にくちづけ』。 |
