BOB EZRIN (ボブ・エズリン)

私がボブ・エズリンの名前を初めて知ったのは確か、KISSの4枚目のスタジオ・アルバム
‘Destroyer’のアルバムに付いていた解説で『あのアリス・クーパーで有名なボブ・エズリンの
プロデュースによる〜』などと書かれていたからであったと思う。アリス・クーパーは‘School's
Out’くらいしか知らなかったが、それでも当時は、あ〜そうなのかと妙に納得してしまった。
アリス・クーパーの70年代のアルバムは殆どと言って良いくらい彼のプロデュースしたものだ
し、他にもTHE BABYSのファースト・アルバムもプロデュースしていた。変わったところでは、
PINK FLOYDの‘A Momentary Lapse Of Reason’などでもその名が見られますね。
そんな彼のプロデュース・アルバムを私の所有しているアルバム(CD)から紹介します。



GREATEST HITS

ALICE COOPER
(1974)
アリス・クーパーのイメージは暗い・重いハード・ロックという感じかな?どーも
ニューヨークのハード・ロックというとイコール、アリス・クーパーというイメージが
いつ頃からか分からないが植えつけられてしまったらしい。はっきり言うとそん
なに私の趣味ではありません。だからスタジオ盤はこのベスト一枚で充分です。
Desperado’のイントロのギターのメロディなんかはキッスの‘Rock Bottom’そ
っくりなので、これは後にキッスがパクったかな?とか、‘Be My Lover’のギタ
ー・リフなんかもMOTT THE HOOPLEが後にパクったんじゃないかという感じで
、そう聴いてみると面白いのかもね。あんまり好意的なコト書いてないけど、
Under My Wheels’(俺の回転花火)、‘Elected’(アリスは大統領)、‘No More
Mr.Nice Guy’などのナンバーは中々粋の良いロックン・ロールでそんなに暗い
イメージはなくって好きですョ。
DESTROYER

KISS
(1976)
そこへ持ってくると、このキッスのアルバムはもうエンターテインメント丸出しで、
ボブ・エズリンって一体全体誰 !?みたいな感じで、一気に評が高まりました。こ
れは凄いと思ったね、ホント。前のアルバムと全然音違うじゃん!音が分厚い
!フィル・スペクターのハード・ロック版か?おまけにボブ・エズリン自身までも
が曲作りに参加してるぞ!(9曲中7曲!)卒倒!ともかく全曲密度の高い曲揃
いで、彼等のスケールの大きさが一段と増したアルバムと言える。色々な効果
音の使い方も優れているし、申し分ないですね。出来すぎかな?という訳で、個
人的には前のスタジオ・アルバム‘DRESS TO KILL’の方が好きなのでした。
PS−次のアルバムではまたシンプルな音に戻ってましたね。
THE BABYS

THE BABYS
(1977)
悲しいかな、当時の音楽誌はポスト『ベイ・シティ・ローラーズ』として、彼らをア
イドル扱いで紹介していました。私が良く聴いていた東芝なんとかかんとかって
いうFM番組でもそんな感じでしたが、音の方は全然アイドルなんかとは違う本
格的ハード・ロック・バンドでした。当時はそんなに好きでもなかったのですが、
後にジョン・ウェイト(Vo.)がソロになって‘Missing You’のヒットを飛ばした時に
思い出したかのようにこのバンドの曲を聴いたらとても良かったのです。‘If
You Got The Time’‘Ready My Stars’などの躍動感溢れるナンバーも良いで
すが、なんと言ってもジョン・ウェイトのVo.が光る‘I Believe In Love’‘Wild
Man’に代表される切ないメロディのバラード・ナンバーが秀逸の出来です。こう
いう曲を歌ったら、ジョン・ウェイトっていう人は中々のモンですね。ルックスとネ
ーミングがアイドルっぽかったのがそもそも誤解の元ということでしたか。
いずれにしても2001年にようやく彼等の全アルバムが再CD化されたことは嬉し
いことであります。
THE ALICE
COOPER SHOW

ALICE COOPER
(1977)
ここではディック・ワグナーとスティーヴ・ハンターという優れた二人のギタリスト
の活躍を聴ける。この二人はボブ・エズリンお抱えのギタリストでルー・リードの
アルバムなどでもそのプレイの数々が聴けるが、エアロスミスの『飛べ!エアロ
スミス』での‘Train Kept A Rollin'’‘Same Old Song And Dance’でのプレイも今
となっては結構有名な話だ。その息の合ったプレイはやはりエアロスミスのジョ
ー・ペリーやブラッド・ウィットフォードをはじめとしたN.Y.ハード・ロック・ギタリ
スト達に影響を与えた功績は大きいと思う。すっかり二人の話に終始してしまっ
たが、アリス・クーパーのライヴはたぶんにシアトリカルな視覚的要素で楽しめ
るらしく、その分音だけだと、こういうレコード(CD)という形になってしまうと少し
インパクトに欠ける部分があるかなというのが私の感想です。
CLACCICS

NILS LOFGREN
(1973-1980)
デビューは確か72年に‘GRIN’という3人組のバンドであったはず。古くはニー
ル・ヤングの「アフター・ザ・ゴルード・ラッシュ」に弱冠20歳で参加してたとのこ
とです。また80年中頃にはブルース・スプリングスティーンのバック・バンドの
‘E STRRET BAND’にも参加してましたね。その間はソロで活動していた訳で
すが、何故かあまり雑誌やラジオなんかでの露出度が低い人です。でも、じっ
くりと聴けばそこはかとない良さが彼の音楽にはあり、ある種の優しさ・温もり
が感じられます。何故かずっと彼のことをイギリス人と思っていましたが例えば
デイヴ・メイソンなんかにも通じる玄人ウケするところが共通してるかもしれま
せんね。キース・リチャードが彼のアイドルということで‘Keith Don't Go’なんて
いう洒落たロック・ナンバーも中々のもので、決してお世辞にも上手いとは言
えない彼のヴォーカルも味わいを感じさせてくれるものがあります。弾けるよう
なギターと艶やかなヴォーカルが聴ける、アンディ・ニューマークのプロデュー
ス作‘I CAME TO DANCE’がベスト・トラックかな?
ボブ・エズリンは79年のアルバム‘NILS’をプロデュース。個人的には77年発
表の2枚組ライヴ・アルバム『稲妻の夜』を聴いてみたいところだ。