Barry Goudreau (バリー・グドロー)


 Barry Goudreau (1980)

ここに紹介するバリー・グドローはトム・シュルツ率いるボストンのデビュー時の所謂2ndギタリストだった人で、2枚
目のアルバムまでメンバーであった。‘Goudreau’の発音であるが、ボストンの2ndアルバム「Don't Look Back」の
ライナー・ノーツに準拠して「グドロー」とさせて頂く事にする。
このアルバムの発売に関しては発売当時、私は全然知らなく、またメディアでも全くと行って良いほど話題にならな
かったような気がした。ふとした切っ掛けで、ある日このアルバムがCD化されたことを知り、ボストンは大好きなバ
ンドなので早速購入した。プロデューサーにはボストンの1stアルバムを手掛けたジョン・ボイランの名前があり、ま
た参加メンバーの名前にはボストンのオリジナル・リードVo.だったブラッド・デルプ、同じくオリジナルDs.のシブ・ハ
ッシャン、4枚目の「Walk On」のアルバムでリードVo.として参加のフラン・コスモの名前が見られる。これだけの情
報だけでも俄然、どんなサウンドなのかと想像しただけでも興奮してくるというものだ。
そのサウンドはと言うと、乱暴な言い方をすると「ミニ・ボストン」とでも言ったら良いのだろうか。ボストンの1st、2nd
アルバムのナンバーで丁度トム・シュルツを抜かしたようなサウンドという表現と言うのは、そのまんまだし(笑)。
しかし、あながちその表現は当たらずとも遠からずで、「Mean Woman Blues」辺りはボストンの1st収録の「Smokin'」
を彷彿させるイントロ、メロディーを持ったナンバーで、つい、これってボストンのパクリ?と思ってしまうほど^^;
いや、コンポーザーがブラッド・デルプだからかな。ボストンでも上記の「Smokin'」や「Party」の作者なのだから似た
ようなメロディになってしまったのかも知れない。この曲に限らずボストンっぽいメロディやギター・トーンはそこかし
こに現れる。
9曲中5曲をデルプが、そして4曲をコスモがリードVo.を取り、そのどれもが元ボストンのギタリストのアルバムと言
われなくとも楽曲的にはハイ・センスなナンバー揃いなのが実に嬉しいところだ。
思えばボストンの2nd「Don't Look Back」から3rd「Third Stage」へのアルバム発表のインターバルが実に8年と言う
年月を費やした訳であるが、その間レコード会社やメンバー間でのいざこざがあったりして、そのサウンドも微妙に
変化していたような気がする。このバリー・グドローの初ソロ・アルバムはそんな隙間を埋めてくれるアルバムと言え
るかも知れない。ボストンの1st、2ndアルバムで聴かれた溌剌とした、ロックン・ロール・フィーリング溢れるアルバ
ムなのだ。この後、グドローはフラン・コスモをリードVo.に従えた「Orion The Hunter」と言うアルバムを84年に発表
している。こちらはもう少しAOR寄りのサウンドではあるが、良いアルバムには違いない。
未だ「解散」の言葉を聞いていないボストン。トム・シュルツとの確執を乗り越えて、どうか再びボストンの70年代の
サウンドを蘇らせて欲しいものである。


 

2005/10/10UP