レアなこの一枚 (No.9)

THE SENSATIONAL ALEX HARVEY BAND
(アレックス・ハーヴェイ・バンド)



個性派ヴォーカリストALEX HARVEY率いる5人組のバンド、『センセイショナル・アレックス・
ハーヴェイ・バンド(以下S.A.H.B.)』です。1972年イギリスのグラスゴーで結成され、
1979年頃までの間に9枚のアルバムを残した(うち1枚はライヴ・アルバム)。
彼らの曲はシアトリカルに富んでいて、とりわけそのステージ・パフォーマンスはかなりの定評が
あったらしい。今となっては、余りにもS.A.H.B.の詳しい資料に乏しいのだが、1979年に
解散後メンバーのTed McKenna(ds)とChris Glen(b)の2人はMSG(マイケル・
シェンカー・グループ)に参加し、Zal Cleminson(g)はNazarethに、そしてAlex
Harveyはソロ・シンガーとなったが1982年2月心不全の為、47歳で亡くなった。ここでは
彼らの代表作である2枚目のアルバム‘NEXT’を紹介しよう。



NEXT









NEXT (1973)


R&Bをルーツとしながらも独特の作風で聴くものを魅了し、ハーヴェイのダミ声は一度
聴いたら忘れられないほどインパクトがある。彼らのシアトリカルな作風はこの時代唯一
無比のものであった。ギターのZAL CLEMINSONは狂ったようなギター・フレーズで
聴くものを魅了し、ピエロのメイクアップはむしろ新鮮でさえあった(グラム・ロックの先駆者?
とも言える)。ともかくジャケットがカッコイイ!横縞のシャツがハーヴェイのトレード・マーク
だったらしい(どの写真見ても、同じ!)。まさに労働者階級にウケまくった、ハード・ロックの
匂いがぷんぷんとしてくるようなアルバムです。曲もギターを中心とした曲が主で、‘Gang
Bang’‘Giddy‐Up‐A‐Ding‐Dong’といった曲のように、馬鹿馬鹿しい程のノリを持っている
曲作りが持ち味と言えましょうか。全然タイプは違うのですが、良く言えばQUEENのような
ドラマチックな旋律+独特の退廃的なサウンドとでも言えば良いのでしょうか?アルバムの
ラストを飾る‘The Last Of The Teenage Idols’がその象徴的なナンバーで、3部作からなり
バラード・ナンバーと思いきや段々とヘヴィー・サウンドへと移り、スピード感溢れるハード・
ロック・チューンにまたまた早変わりし(間奏のZALの引っ掻くようなギター・ソロがナンとも
イカス!)、しまいには60年代風のドゥ・ワップ・サウンドに・・・・・。なんとも形容のしがたい
グループです。そこがまた魅力的で、もしCD屋さん(輸入盤屋さんじゃないと見つかりません)
で見かけたら、騙されたと思って是非とも買って聴いてみて欲しい一枚です。