KYOKO KOIZUMI (小泉 今日子)

  ナツメロ (1988)


このアルバムは全13曲、70年代にヒットした歌謡曲・ロックのカヴァー曲集である。当時も懐
かしかったが、今聴いても相当懐かしい曲ばかりだ。アルバム冒頭を飾るのはフィンガー5の
74年のヒット‘学園天国’で野村義男のハードなギターがフィーチャーされていて、KYON2の
可愛い声でシャウトしている姿が微笑ましいナンバーだ。ピンクレディの76年のNo.1ヒット
S・O・S’もオリジナルよりアップ・テンポにアレンジされていて、軽快なPOP ’N’ ROLLに仕
上がった。前回でも紹介したレイジーの78年のヒット‘赤頭巾ちゃん御用心’も野村義男の軽
快なギターに乗って切ないメロディを歌うKYON2のバージョンも中々どうして、オリジナルに
一歩も引けを取ってません。その他、キャロルの73年のヒット‘レディ・セヴンティーン’、キャ
ンディーズの77年のヒット‘やさしい悪魔’、ツイストの79年のヒット‘SOPPOなど、どれもイキ
の良いピュアなロック・サウンドにアレンジされた楽曲は存分に楽しめる。
またヒット曲だけでなく、80年に‘ジェニーはご機嫌ななめ’や‘なみだ色のカフェテラス’など
のナンバーのヒットを飛ばしたジューシー・フルーツのそれぞれB面曲にあたる‘お出かけコン
セプト’‘恋はベンチシート’といった曲を取り上げてるところにもセンスの良さが表れている。
他にゲストとしてデーモン小暮が悪魔役(そのまんま)として声のみ出演。オリジナルを知らな
くっても、もちろん楽しめるし、逆にオリジナルを知らなくここでの収録曲で初めて接した曲が
あってもしも気に入ったならば、そこからオリジナルに接してみるのもまた良いだろう。
ともかくロックな曲が揃った、ロックなアルバムである。他のアーティストもどんどんこういった
物を出してほしいものだ。