JAPANESE ROCK (No.3)

SCANCH (すかんち)

ローリー寺西を中心に90年メジャー・デビュー。6枚のオリジナル・アルバムと2枚のベスト・
アルバムを残して解散する。その音楽性は私の好きな洋楽アーティストのオイシイとこ取りを
しており、実に痛快だ。例えばQUEEN風だったり、ZEPPELIN風だったり、PURPLE風
だったりと誰にでも判るくらい単純明快に模倣してくれる。そのベースにはグラム・ロック・サウ
ンドが脈々と流れているのは明らかだ。70年代ブリティッシュ・ロック通には結構たまらない
メロディー、フレーズが次々と飛び出してくる所が、思わずニンマリとさせられてしまうのです。
そんな中から5枚セレクトしました。お子様向けなんて思わずに一回聴いてみましょう。




OPERA
(1993)
ツェッペリン風の‘Grave Digger’で幕を開ける4枚目のアルバムで、ローリーの
ギター・ワークがかなり全面的にフィーチャーされている。ギター・リフが最高な
恋するマリールー’、ベースのシマチャンとの掛け合いも見事なパンキッシュな
LOVE LOVE HOLIDAY’、グラム賛歌の‘ママの自慢のロックンロールスター
など、どれをとっても70年代ブリティッシュ・ロックの香りがプンプンと漂ってくる
アルバムだ。題名通り、そのオペラじみた曲作りはAlex Harvey Bandにも通じ
るものがある。きっとROLLYも好きなのだろう。
GOLD
(1994)
なんと言っても一曲目のオールディーズ風のDJのイントロに続く‘いかすぜ!ミッ
ドナイトDJ’が最高!例によってZEPPELIN風あり、QUEEN風ありと楽しませてく
れる。今回はベースのSHIMA‐CHANGがリード・ヴォーカルをとる‘Sugar Sugar
Baby’がメロディーも可愛らしくて素晴らしい!前作より音作りがスペーシーなサ
ウンドになった為か、少しは今の音楽って感じがするところが、ちと寂しい感じで
す。しかし、全体的に70年代の歌謡曲と洋楽が合体してるような曲が多くて、
その部分においては感心しきり。
DOUBLE
DOUBLE
CHOCOLATE
(1995)
すかんち初にして最後の2枚組アルバム。ローリーの天才ぶりがいかんなく発揮
された作品と言える。捨て曲一切無しの21曲。まるでZEPのフィジカル・グラフィ
ティだ。ディ・ジャ・メイク・ハーもどきの‘マイソング’、フーもビックリの‘ママは最
’、T・Rex風の‘ミスターユニバース’、SHIMA−CHANの弾む声が素敵な‘アン
ラッキーマン’、ハイウェイ・スターもどきのギターがカッコ良い‘涅槃で待たないで
’は間奏はまるでジョン・ロードとリッチー・ブラックモア、というふうに70年代ロック
好きにはたまりません。その他、なんか聞いたことあるフレーズがチラチラ見え
隠れしています。貴方もローリーの術中に一回はまって見ませんか?
HISTORIC
GRAMMER
(1996)
2枚目のベスト・アルバムで、ニュー・バージョンやシングルでのみ発売されたもの
もふんだんに入ってるので、かなりお徳です。こうやって聴いてみると、ローリーの
もつドラマ性があちこちに散りばめられていて、本当に凄いバンドだったなと思う
この頃です。初期のエネルギッシュ一辺倒だった曲から、中期以降のブリティッ
シュ・ロックの様式美を追求した曲へと移行していく様子が良く判る。‘You You
You’では、恥ずかしながら‘We Want Scanch!’と合唱したくなるノリの良さが有
ります。アイルランド風の旋律が気も良い〜!
ROLLY'S
ROCKROLLY
(1996)
ROLLYというバンド(?)のデビュー・アルバム。メンバーには永井ルイ他。内容的
には後半のSCANCH とさほど変わらないが、益々人を食ったような曲が多い。
相変わらず70年代洋楽ロックのフレーズのパクリ精神は旺盛だ。全13曲の中、
唯一チューリップの‘私のアイドル’をカバーしているが、これが中々の秀逸な出来
映えで完全にローリー・サウンドと化している。財津和夫氏もさぞかし満足であろ
う。また、‘メイクマジック・ルージュマジック’では私の好きなRubettes風のコーラス
がとても楽しめて良かった。

SCANCH !