KISS (キッス)

キッスがデビューしてからはや25年以上も経ってる事に今更ビックリしてしまうこの頃です。
日本でのデビューは1975年発表の彼ら3枚目のアルバム‘Dressed To Kill’においてで
ある。雑誌で見た異様な格好(格好は普通かな?メイクが異様だったのかも)をした4人組に
ピンときた私はすぐにレコード屋さんに行き、そのジャケットを手に取るやいなや気に入って
しまい音も聴かずに買ったのである。モノクロのジャケットも新鮮だったし(たぶんビートルズ
以来)、グラム・ロック好きの私にはその特殊なメークがより一層の期待感を持たせ、また
そのメイクとアンバランスなイデタチが、『一体どんな音が飛び出してくるのであろうか?』と
いう疑問と期待感が交錯しながらワクワクして針を落とし、耳に飛び込んできたイキの良い
ロックン・ロールのギター・サウンドにノサレてしまいました。
N.Y.を代表するロック・バンドに成長した初期の彼らに、巨大なアメリカン・ロック・ビジネス
を垣間見たような気がしました。オリジナル・メンバーでのアルバムしか持ってないのですが、
どれも素晴らしく気合の入ったアルバムばかりです。以下に紹介しましょう。



DRESSED
TO KILL

(1975)
彼ら3枚目の、そして日本での衝撃のデビュー・アルバム。一曲約3分という曲
が多く、そのスピーディーな構成にはタマゲました。一曲目の‘Room Service
からラストの‘Rock And Roll All Nite’まで実に小気味良いロックン・ロール・
ナンバーで占められている。彼らの持ち味は、今までのN.Y.のハード・ロック・
バンドに有りがちだった暗い重苦しさが無く、ひたすら明るくハードでキャチーな
メロディアスなサウンドに徹したところと言えよう。くどく無いところが良かったよう
な気がします。
ALIVE !

(1975)
プロデューサーにツェッペリンのエンジニアで有名なエディー・クレイマーを起用
した彼等の出世作。ライヴで実力を発揮したバンドらしく、その魅力を余すところ
無く伝えたくれた2枚組アルバム。観衆の熱狂振りが物凄く伝わってくるアルバ
ムで選曲は過去3枚のスタジオ・アルバムからのナンバーで占められてる。ポー
ル・スタンレーとエース・フレーリーのギターもガッチリと決っていて、スタジオ盤
では聴かれなかった独特のノリの良さが出ています。これぞハードロック・バンド
のライヴ・アルバムのお手本とも言うべきアルバムだと思う。聴き所は12分にも
及ぶ‘100,000 Years’での熱演と‘Let Me Go,Rock’n Roll’での鳥肌ものの
大ロックン・ロール大会という所でしょうか?『俺たちゃ、ロックン・ロールが大好
きなのさ』と言うメッセージがビンビン伝わってきます。
DESTROYER

(1976)
アリス・クーパーで有名なボブ・エズリンをプロデューサーに迎え、それまでのサ
ウンドとは一味違った作りが為された。ストレートな直球一本やりから変化球も
織り交ぜるようになった、と言うところかな。幾分ギター・サウンドが押さえられ、
その分ヴォーカル・ハーモニーに厚みが加えられ、少しスペクター・サウンドも
入ってる感じだ。ピーター・クリスのVo.がフューチャーされた‘Beth’や壮大な
バラード曲‘Great Expectations’など、今までには聴かれなかったようなストリ
ングスの入った曲もあったりして新生面を見せてくれました。
ROCK AND
ROLL OVER

(1976)
再びプロデューサーがエディー・クレイマーに戻って、シンプルなサウンドに戻っ
た6作目。ここからは、ピーター・クリスがVo.をとる‘Hard Luck Woman’が
ヒットしたが(ロッド・ステュアートの‘Maggie May’にそっくり)、全体的に小粒
ながらメロディアスでスピーディーなロックン・ロール・サウンドが満喫できる。
Calling Dr.Love’や‘Love’em And Leave Me’、‘Mr.Speed’などの
ナンバーのようなキャッチーなギター・リフで聴かせる曲作りは流石である。これ
と言った曲が無い所が地味なアルバムの印象を持たれているかも。
LOVE
GUN

(1977)
予約だけで100万枚突破したアルバムで、プロデューサーは同じくエディー・ク
レイマー。前作よりかなりハードさを増していて、コーラスが楽しい‘Christine
Sixteen’やエースがリードVo.をとる‘Shock Me’、ギター・リフがダイナミック
な‘Love Gun’第3期Deep Purpleのサウンドにもどことなく似てる‘I Stole
Your Love’など多彩な曲のヴァリエーションに富んでいる。この後‘ALIVE U’
を発表し、2枚のスタジオ・アルバムを残してオリジナル・メンバーのピーター・ク
リス(ds.)が脱退してKISSは80年代に突入するが、以後私は何故かKISSから
遠ざかってしまうのであった。

おまけ
PAUL
STANLEY

(1978)
これは78年に出したソロ・アルバム。この年、キッスの各メンバーはそれぞれ
自分の名前をアルバム・タイトルにしたソロ・アルバムを発表した。中でもポール
のアルバムが、もっとも‘ミスターKISS’と感じさせる内容であった。KISSのアル
バムに入っていてもおかしくないロックン・ロール・チューンの‘Move On’や
Ain’t Quite Right’‘It’s Alright’など流石のメロディー・メーカーぶりを発揮
してます。ヴォーカルも決してお世辞にも上手いとは言えませんが、熱いハート
はガンガンと伝わってくるところが良いですね。

Rock And Roll All Nite !