PRODUCER特集 ( No.8 〜 EDDIE KRAMER )

ロン・ネヴィソンやグリン・ジョーンズなどと同じく、エンジニアとしての期間が長かったようだ。
レッド・ツェッペリンやバッド・カンパニーなどのエンジニアを経て、1970年代に何枚かの
記憶に残るアルバムを残した。『記憶に残る』と言うのは、かなり個人的な記憶ということに
なってしまい、そのプロデュース作も大半がB級バンドである。
その名を世間に広めた作品と言えばもちろんKISSの‘ALIVE!’だが、他アーティストの
作品も幾つか手がけている。
ロックの歴史をひも解けば、いずれも名前くらいは出てくるであろうバンドの作品である。
そんなB級作品を5枚紹介しよう。



ALIVE !
(KISS)

(1975)
それまで殆どと言って良いくらい無名の彼らの一大出世作。一歩間違える
と、キワモノ的存在で終わったアルバムだ。しかし、売れちゃったんです。
俺達はライヴでその評判を勝ち取ったんだと言うべき熱き作品です。
STRUTTER'‘FIREHOUSE’‘NOTHIN TO LOSE’‘COLD GIN’‘LET
ME GO,ROCK’N ROLL’などスタジオ盤では聴けないノリがダイレクトに
伝わってきます。まだ、この頃はきっとステージもそんなに大仕掛けではな
く、エネルギッシュなパフォーマンスのみで勝負していたんでしょうね。
EDDIE KRAMERの名を知らしめた傑作でもある。
SHOUTING
AND
POINTING
(MOTT)

(1976)
イアン・ハンター脱退後の2作目。前作同様ストレートなハード・ロックでは
あるが、全体的に音の厚みを増している。モーガン・フィッシャー(kbd)の
プレイが一段とフィーチャーされ、新生Mottのひとつの特徴になっている。
新Vo.のナイジェル・ベンジャミンの甲高い声は聴く人によっては好き嫌い
がはっきり分かれそうだが、Hoople時代には聴けなかった幅広い作風は
充分に楽しめる。‘SHOUTING AND POINTING’‘COLLISION
COURSE’‘STORM’‘TOO SHORT ARMS’などのナンバーが
タイトな演奏と厚みあるコーラスを存分に味合わせてくれる。
ON EARTH AS 
IT IS IN HEAVEN
(ANGEL)

(1977)
1975年、KISSと同じCasablanca レーベルよりデビューした5人組の
バンドで、当時QueenやAerosmithらと並んで日本でも人気が高まって
いた。Soundのほうはと言うとシンセサイザー中心のハード・ロックであり、
いまいちメロディーにインパクトのある曲作りに欠けていた為か、前述の
バンドほど人気は長続きしなかった。私はBest盤しかもっていないのだが、
KRAMERは3枚目のアルバムをプロデュースする。
もう少しリズムに切れがあり、単調なメロディー・ラインを修正すれば、本格
的な人気が出たと思うのだが・・・・・。Looksが良く、当時各音楽誌では
かなりプッシュされていた。     
STONE
BLUE
(FOGHAT)

(1978)
通算8作目。1曲目のタイトル曲から全開のFOGHAT流ブギーで始まり、
SWEET HOME CHICAGO’‘HIGH ON LOVE’などROD PRICE
のスライド・ギターが冴え渡るナンバーが聴き応えがある。例によってラス
ト・ナンバーは‘Lonesome’DAVE の熱唱が聴ける、思わずホロリとさせ
られるバラードで締めくくっている。タイトル曲のモチーフにもなっている
『どんなに落ち込んだ時にも、ロックン・ロールが吹き飛ばしてくれるさ』 と
言う一節に、長年ロック界で揉まれてきたこのグループの気骨が表れて
いる。  ‘Rock‘n’roll sure help me through ! !
FOTOMAKER
(FOTOMAKER)

(1978)
ラスカルズ+ラズベリーズというキャッチフレーズでデビュー。全部で3枚の
アルバムを残したが、これはデビュー作。全体的に甘いメロディーを持った
曲が多く、コーラス・ワークなどは前述の2グループを彷彿させる部分が多
い。どちらかと言えば、そのサウンドは後期のEAGLESにも通じるものが
ある。何回も聴きこんでいくと味が出てくるといった曲が多い。個人的には
元ラズベリーズのWALLY BRYSONのハード・ギターをもう少し多く聴き
たかったのだが。これと言った第一印象に残る曲がないのが残念だ。

ANGEL (1975〜1980)