PUB ROCK(パブ・ロック)

パブ・ロックはイギリスから生まれたロックだ。大衆に支えられ、大ホールなんかでなく肩肘が
ぶつかりそうな、がやがやと騒がしいパブで演奏されるような音楽=ROCKの呼称だ。
まさにイギリス的なロックと言える。70年代半ば過ぎ頃から、その代表的なアーティスト達が
ぞくぞくと現れ、ブリティッシュ・ロックの裏のもう一つの顔となる。
その中ではやはりニック・ロウ、デイヴ・エドモンズの2人は忘れてはならない存在だ。
2人が組んだ最初で最後のバンド‘POCKPILE’は1枚しかアルバムを残さなかったが、
それぞれの何枚かのソロ・アルバムでは実質的にはロックパイルの演奏が聴ける。
パブ・ロックの代表格と言えるロックパイルを中心に何枚かの傑作アルバムを紹介しよう




LABOUR
OF LUST
(1976)

NICK LOWE
ロウ最大のヒット曲‘CRUEL TO BE KIND’(邦題‘恋する二人’)を含む。
ともかくこの人はPOPSというものを良く知り尽くしている人だなと思う。実に
イギリス的なサウンド造りをしてくれてます。ビリー・ブレムナーのギターも
良い感じでキンキンしてますし、60年代(実は良く知らないのですが)の
何となく懐かしいメロディーがあちこちに漂ってます。‘BORN FIGHTER
SWITCH BOARD SUSAN’‘WITHOUT LOVE’などの転がるようなノリの
ナンバーが良い。チラチラッとみせるカントリー・タッチの曲が好きです。
STUPIDITY
(1976)

DR. FEELGOOD
ウィルコ・ジョンソンのカッティング・ギターにベースとドラムのリズム隊が引
張られ、重厚なサウンドを生み出し、Vo.のリー・ブリローはひたすら聴衆
に挑戦するかのようにシャウトし続ける。まさに手の届くところにいるような
ライヴ感はド迫力ものだ。‘SHE DOES IT RIGHT’‘BACK IN THE NIGHT
I'M A HOG FOR YOU’‘JOHNNY B. GOODE’でのウィルコのギターの
聴いてて思わず背中に汗がにじむような(なんという表現か!)、鬼気迫る
プレイが素晴らしすぎる。是非とも一聴の価値あり!
TRACKS
ON WAX
(1978)

DAVE EDMUNDS
ロックン・ロールが何たるかを良く分かっていらっしゃる人です。KING OF
PUB ROCK とでも言いたくなる程。一曲目の‘TROUBLE BOYS’から
全開!ニック・ロウも5曲で曲を提供、ホント良いコンビです。ロックパイル
でのライヴ・ヴァージョン‘HEART OF THE CITY’熱く燃えさせてくれるし
C・BERRYの‘IT’S MY OWN BUSINESS’に至っては、ロックン・ロール
の楽しさを充分に堪能させてくれる。この人、歌は決して上手いとは言えない
けどHEARTで歌ってるのがビンビン伝わってくるのが凄いところです。
REPEAT WHEN
NECESSARY
(1979)

DAVE EDMUNDS
全曲カバー集ながらも、バックのロックパイルの円熟した演奏もあって、彼の
最高傑作と言っても良いだろう。‘GIRLS TALK’‘CRAWLING FROM
THE WRECKAGE’‘QUEEN OF HEARTS’は初期の代表曲。他に
Huey Lewis作の‘BAD IS BAD’(Huey自身、後にセルフ・アルバムで
録音)が良い。ヒューイ・ルイスも何となくアメリカのパブ・バンド(多少、大きめ
のパブ)ってイメージありますよね。全曲イギリスのパブなんかで熱く演奏され
てそうな雰囲気を持った曲ばかりで、とてもHOTなアルバムです。
SECONDS OF
PLEASURE
(1980)

ROCKPILE
ロックパイル唯一のアルバムにして名盤。Billy Bremner(g)・Nick Lowe
(b、Vo)・Dave Edmunds(g、Vo)・Terry Williams(ds)四身一体の演奏
は熟練した味を感じさせる。‘TEACHER TEACHER’‘IF SUGAR WAS
AS SWEET AS YOU’‘HEART’‘PLAY THAT FAST THINGS’など
聴いてて思わずウキウキしちゃうナンバーばかりです。60年代のロックン
ロールの匂いがプンプン香るアルバムです。ウィスキーでもワインでもなく、
ジョッキにあふれんばかりに注がれた生ビールが最高に似合うロックと言えま
しょう。

そうそう、言い忘れましたが、DAVE EDMUNDSは‘GET IT’からの4枚はZEPのSWAN SONGレーベル
からアルバムリリースしています。ロバート・プラントあたり結構、こういうオールド・ロックンロール風って好きそう
ですよね。
DAVE EDMUNDS