SOUTHERN ROCK 2

今回は前回で漏れてしまったサザン・ロック・バンドのアルバムをまた幾つか紹介します。

☆ZZ TOP 〜 80年代あたりからサウンドが変わってしまいましたが、やっぱり根底は
 サザン魂です。
☆ATLANTA RHYTHM SECTION 〜 今一地味な存在でしたが、そのテクニックは確かな
 ものでした。
☆BLACK OAK ARKANSAS 〜 ジム・ダンデイーのVO.が魅力的なワイルドなサザン・ロック
 が売りでした。
☆ELVIN BISHOP 〜 1965年にバターフィールド・ブルース・バンドでそのキャリアをスタート
 させ、ブルース一辺倒のサウンドから次第にサザン・ロックに傾倒して行き、オールマン・
 ブラザーズ・バンドのディッキー・ベッツに誘われてキャプリコーン・レコードに移籍した。
☆WET WILLIE 〜 サザン・ロックの宝庫、キャプリコーン・レーベル出身です。

以下にお気に入りの5枚を紹介しましょう。



ONE FOOT IN
THE BLUES
(1971〜1990)

ZZ TOP
これは94年発売のアルバムで、彼らの71年の‘First Album’から90年の‘Recycler’までの
中からセレクションした曲を集めたものです。題名通りブルースを中心とした曲がセレクトされて
いて、どれも彼ら特有の泥臭いナンバーで固められています。初期の‘JUST GOT BACK FROM
BABY'S’などのハードなブルース・ナンバーから、中期の‘HI FI MAMA’のようなR&Bに根ざした
ロックン・ロール・ナンバーまで、彼らのルーツ・ミュージックがこの一枚で堪能できるところが嬉
しい所です。特にヒット曲が入っている訳でも無いので華々しさはありませんが、特に初期のナ
ンバー‘HOT,BLUE AND RIGHTEOUS’やインスト・ナンバーの‘APOLOGIES TO PEARLY’などの
ナンバーなどがタイトな演奏で聴き応えがあります。やはり初期のナンバーの‘OLD MAN’など
はテキサス出身の彼ららしい哀愁漂うバラードでビリー・ギボンズのスライド・ギターが物悲しくて
非常に良い曲です。
THE BEST OF ARS
(1974〜1980)

ATLANTA
RHYTHM SECTION
バンド自体は腕利きのスタジオ・ミュージシャン6人が集まって1970年に結成された。他のサザ
ンロックのバンドと大きく違う点は、そのサウンドが凄く洗練されている点で、言わばサザンロック
界の『TOTO』といった感じかな?アルバムも10枚位発表しているはずだが、日本での知名度は
今一つだった。76年発表の‘SO INTO YOU’が彼ら最大のヒットで全米TOP10に入ったナンバー
だ。Ronnie Hammondのさほど南部なまりの無いヴォーカルとBarriy Bailey、J.R.Cobbの2人の都
会的な洗練されたギター・ワークが聴いていてともかく気持ち良い。後のAORブームの先駆者とも
いうべきサウンド作りになっている。
STREET PARTY
(1974)

BLACK OAK
ARKANSAS
こちらも1971年にデビュー・アルバムを発表したサザン・ロックの老舗バンドで、これは6枚目の
アルバム。この時期がバンドの最盛期で、カリフォルニア・ジャムに出演したりUKツアーなど精力
的な活動をしていた。冒頭の‘DANCING IN THE STREET’からノリの良いブギー・サウンドで迫っ
てきます。このバンドの一番の持ち味はやはりジム・ダンディーのアクの強いだみ声に尽きるで
しょう。ともすれば、少々下品な感じにも取られがちなその豪快で独特なヴォーカル・スタイルは、
元ヴァン・ヘイレンのデヴィッド・リー・ロスを連想させます。ここではゴスペルを自分達流に上手く
取り入れたナンバーやトラディショナル・ナンバーDIXIE’でのニューオリンズっぽいジャズ風演奏
やその他、明るいブギー・ナンバー‘HEY Y' ALL’などでツイン・リード・ギターなども楽しめます。
1984年頃まで15枚以上のアルバムを発表しながらも全くと言って良い程、日本では取り上げ
られなかったのはチト寂しい限りです。尚、このアルバムまで4作共TOM DOWEDがプロデューサ
ーです。
HOMETOWN BOY
MAKES GOOD!
(1976)

ELVIN BISHOP
キャプリコーン・レコード移籍後の4作目で、サザン・テイスト溢れるそのポップなサウンドは前作
の‘STRUTTIN' MY STUFF’(BILL SZYMCZYKの頁参照)からの流れを汲み、ミッキー・トーマス
のVo.共々、ギター・サウンドにも益々ツヤが現れてきた感じだ。ともかくこのアルバムでのサウン
ド・イメージは明るい、の一言に尽きる。レゲエ調にアレンジされた‘TWIST&SHOUT’を初め、
SUGAR DUMPLIN'’‘YES SIR’など能天気なカラッとしたナンバーが印象的で、特にTOWER OF
POWERのホーン・セクションがど曲にも良い味付けを施しています。前作収録の名曲‘FOOLED
AROUND AND FELL IN LOVE’(愛に狂って)に続いて、ここでもミッキー・トーマスのヴォーカルが
素晴らしいバラード・ナンバー‘SPEND SOME TIME’の出来が秀逸である。
THE WETTER
THE BETTER
(1976)

WET WILLIE
こちらも日本ではその名が全然知られていないサザン・ロックの勇、ウェット・ウィリーの4枚目の
アルバム。ファンキーなリズムとジム・ホールの伸びやかなヴォーカルが特徴でしょうか。サックス
やトロンボーンなどのサウンドがひとつのアクセントとなっており、ソウルフルに、時には豪快に
シャウトするジム・ホールのヴォーカルは何故かエアロスミスのスティーヴン・タイラーを連想させ
ます。ここでは‘RING YOU UP’や‘EVERYBODY'S STONED’など他のサザン・ロックのバンドで
は聴かれないようなバラード・ナンバーが良いようだ。ジム・ホールの哀愁漂うハーモニカ・サウンド
も聞き逃せない一つのポイントだ。


(2001/1/28UP)