SWEET (スウィート)

‘SWEET’は1970年にブライアン・コノリー(Vo)、アンディー・スコット(G)、スティーヴ・プリースト(B)、
ミック・タッカー(Ds)によって結成される。デビュー当時のサウンドはニッキー・チン&マイク・チャップマン
のコンビによって、シングル・ヒット・アイドル路線を強いられてBUBBLE GUM POPなどと呼ばれていた
が3枚目のアルバム‘SWEET FUNNY ADAMS’あたりから次第にハード・ロック路線へと切り替える。
この頃にはグラム・ロック的なサウンドを打ち出していき、1976年のシングル‘FOX ON THE RUN’
(全米5位)のヒットにより日本でも人気に火がつき、初来日を果たす。しかし1979年、ブライアン・コノリ
ーの脱退によってその活動は次第に衰えていき、以後メンバー・チェンジを繰り返しながら3枚のアルバム
を発表後、1982年に解散。SWEETはシングル・ヒット・グループのイメージが強いがアルバムの中にも
優れた曲は多い。
近年、お手軽な日本独自のベスト・アルバムも発表されたが、ここではオリジナル・アルバム6枚紹介しよ
う。




SWEET
FUNNY
ADAMS
(1974)
それまでのバブルガム・ポップ・サウンドからハード・ロック路線へと切り替えた作品。
いきなりDEEP PURPLE張りの激しいサウンドで始まる‘SET ME FREE’に変身
ぶりが表れる。今までのチン&チャップマンの作品は2曲のみで、1曲のカバー曲を
除いてメンバーが作詞・作曲する。アンディー・スコットのリード・ギターの聴かせ所も
増え、一曲一曲の出来は非常に良い。‘REBEL ROUSER’やカバー曲
PEPPERMINT TWIST’のような少しグラム・ロック・チックな曲がこの頃の
SWEETの持ち味だと思う。
DESOLATION
BOULEVARD
(1975)
この頃からアメリカにも進出を図る。ここからは‘THE SIX TEENS’がスマッシュ・
ヒット。より本格的なハード・サウンドを打ち出し、オリジナリティー溢れるアルバムに
仕上がってると思う。次作でヒットする‘FOX ON THE RUN’のバージョン違いが入
っていて、聴き比べてみると面白い。今までには聴かれなかったアコースティック・サ
ウンドも取り入れ‘LADY STARLIGHT’のようなバラード・ナンバーが素晴らしい出
来だ。また、ザ・フーの‘MY GENERATION’を原曲に忠実にカバーしており、ピート
・タウンゼントも賞賛してたらしい。
GIVE US
A WINK
(1976)
日本でもヒットした‘FOX ON THE RUN’‘ACTION’を含むアルバム。確かレコー
ドだと、片目がウィンクする仕掛けになってったんじゃないかな?CDの帯に『No.1
ヘヴィー・ハーモニー・ロック・グループ』と詠われてた通り、この頃の音の特徴はぶ
厚いコーラスとシンセサイザーがかったハード・ギター・サウンドにあった。ただ、全曲
通して聴くと皆同じサウンドに聞こえる為、飽きられるのも早かったかも。このアルバ
ムは全曲メンバーの手による作品で固められている。
OFF THE
RECORD
(1977)
ぶ分厚コーラス・ワークは相変わらずだが、多少サウンド的には軽くなり、曲調も明
るい感じのものが多くなった印象がある。アメリカのマーケットを意識してのサウンド
の変化からか、ハードなギター・サウンドはかなり押さえられシンセサイザーがその
分前面に出てきてる。以前には聴かれなかったファンクっぽい曲がでてきたりして
ビックリするが‘FEVER OF LOVE’や‘LIVE FOR TODAY’などの疾走感溢れ
るナンバーがやはりこのグループの持ち味だろう。
LEVEL
HEADED
(1978)
このアルバムを最後にVo.のブライアン・コノリーが脱退する。以前のハードなサウ
ンドはかけらさえも見られず、アルバムもピアノのイントロが美しいバラード・ナンバー
DREAM ON’で始まる。ちょうどこの頃アメリカではA・O・R(アダルト・オリエンテ
ッド・ロック)ブームでスウィートもこれに乗っかろうとしたのか、やたらストリングスが
入ったりホーンセクションが入ったりするナンバーが目立つ。嗚呼、栄光のグリッター
・サウンドは何処に?
WATERS
EDGE
(1980)
これは最近買ったもので、今までこのアルバムの存在は知っていたが何となくブラ
イアン・コノリー脱退後のアルバムは聴く気になれなかった。コノリー在籍最後のア
ルバムの出来が良く無かったので敬遠していたからである。しかし今こうして聴くと
思いの他、良いのである。往年のグリッター感こそ無いが、ポップ・チューン一杯で
SWEETサウンドという点では存分に楽しめる一枚だ。多少シンセがかったハードな
ギター・サウンドとヘヴィーな分厚いハーモニーは‘OFF THE RECORD’の頃のサウ
ンドに近いかも。アルバム冒頭の‘SIXTIES MAN’のイントロどっかで聴いた事ある
メロディーだなと思ったら‘すかんち’の曲にもそっくりなのがありましたっけ。ローリ
ーさんもやるもんですね。そう言えばSWEETのファンだとか聞いたことあります。ど
れも及第点以上の出来で◎です。ヴォーカルはアンディ・スコットでしょうか?多少
心もとないですが、ハーモニーでカバーしているところが何とも微笑ましいところで
す。

付録
GREATEST
HITS
REMIXED
(1999)
SWEETのヒット曲を色々なヴァージョンでREMIXしたアルバム。オリジナルとはまた印象が
違ったりするが選曲は‘BALLROOM BLITZ’‘HELL RAISER’‘FOX ON THE RUN
ACTION’‘TEENAGE RAMPAGE’‘BLOCKBUSTER’などシングル・ヒット曲を網羅
している。更に嬉しいのは80年代に入ってからイギリスで突如発表されてヒットしたスウィート
・ヒット・メドレーがボーナスで入ってるところだ。こうして聴いてみるとあの時代、往年のギラ
ギラしたグリッター感は唯一無比のものだったような気がする。

We Want SWEET!

(2001/3/5更新)