TEAZE(ティーズ)


ティーズはブライアン・ダンター、マイク・コザック、マーク・ブラダック、チャック・プライスという4人からなる
カナダ出身のハード・ロック・バンドである。バンドのデビューは1977年で、それまでのカナダ出身のバンド
というとBTO(バックマン・ターナー・オーバードライブ)やラッシュなどが有名であったが、このティーズもま
た違った意味で当時の日本のロック雑誌で結構取り上げられていた。そのルックスからアイドル・バンドと
して扱われていた部分も多分にあったからだ。1978年には来日もしたのだが、私はその当時は取るに足
らぬアイドル・バンドの一つとしてしか思っていなかった。しかし最近になって偶然CDで何枚か入手したの
で聴き返してみると、これが結構良かったりした。全部で5枚くらいは出していると思ったが、ここでは現在
私の所有している3枚のアルバムを紹介することにしよう。



On The Loose

(1978)
全10曲溌剌としたハード・ロックを展開するセカンド・アルバム。どれもが3分台でキャッチーな
メロディーに乗った曲展開はアルバムを一気に通して聴かせ疲れない。‘Gonna Have A Good
Time Tonite’だけが唯一のカバーで、これはAC/DCの初期プロデューサーでも有名なヤング
&ヴァンダがいたオーストラリアのバンドの「イージービーツ」の曲。‘Ready To Move’‘Never
Again’‘On The Loose’‘Baby Why Can't U’などのスピーディーなナンバーではブリティッシュ
・ロックを下敷とした小気味良いツイン・ギターを聴かせてくれているかと思えば‘Sweet Misery
ではさり気なくカントリー・タッチなども入れておりヴァリエーションに富んだアルバムとの印象を
強くする。甘いメロディーに乗せたポップなナンバー‘Tonight It's Me’などを聴くと、当時日本で
女の子に人気があったのも充分うなずける。尚、ジャケットは当時日本で発売されていたものは
‘TEAZE’のロゴだけのシンプルなものであった。
One Night Stands

(1979)
前年には来日もしてライブ・アルバムを発表、スタジオ・アルバムとして3枚目にあたる本作は
全体的にサウンドがタイトなものになっている。ハードさが少し増したかなという感じだが、一番
感じたのはブライアン・ダンターのVo.が断然見違えるように聞こえる点だ。前作と比べると随
分と声質が太くなってたくましくなった気がする。
CD化に際して当時のLPとは曲が一部違うようで、前作収録の‘Stay Here’や次のアルバムに
も収められている‘Boys Night Out’などが入っている。ともあれ、‘Back In Action’‘Through
The Years’といったナンバーではメロディーに重きを置きながらもツイン・リード・ギターの醍醐
味を味合わせてくれ、‘Red Hot Ready’でのマーク・ブラダックのスライド・ギターが聴き応え充
分だし、珍しく5分以上のナンバー‘Touch The Wind’では往年のブリティッシュ・ロックに聴かれ
たような叙情的で様式美溢れるハード・ロックが展開されている。
プロデューサーは同じカナダのハード・ロック・バンドの先輩格に当たるエイプリル・ワインのギ
タリスト、マイルス・グッドウィンが当たっている。アルバム・カバー・コンセプトは彼ら自身による
ものだそうで、自信に満ちた顔写真を大きく載せたのもこのアルバムへの意気込みと取れそう
だ。
Body Shots

(1980)
通算4枚目のスタジオ・アルバム。相変わらずのメロディアスでセンス溢れるハード・ロックを演
奏しており、サウンド的には2枚目に近いのかもしれない。それまでの直線的なロックだけでは
なくサックスなんかも上手く使った‘Living On The Edge’‘Too Bad’などは一瞬おやっと思わせ
るが、スピーディーでラフな旋律のツイン・ギターは‘That Kind Of Girl’‘Boys Night Out’で今
まで通りのダイナミックな演奏を聴かせてくれている。LP未収録のナンバー‘Don't Talk’もまた
このバンドの売りであるキャッチーで良い意味コマーシャルなハード・ロック・サウンドに仕上が
っている好ナンバーだ。当時音楽雑誌で見た彼らのステージの写真で鮮明に記憶に残ってい
るのが、マーク・ブラダックとチャック・プライスの2人がお互いギターのネックを持ち合って演奏
している姿で、これは実にカッコ良かった。



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