UFO (ユーフォー)

1974年に発表した‘Phenomenon’(邦題:現象)から、ギタリストに元‘Scorpions’のマイ
ケル・シェンカーを迎えて(なんと弱冠18歳!)代表的なブリティッシュ・ハード・ロック・グルー
プへとなる。UFO在籍はわずか5年であったがその功績は大きく、ハードな中にもメロディアス
でスリリングスな旋律とコード・ワークが素晴らしかった。特にこの時期愛用のギター、フライン
グVを股の間に挟み込むようにして弾くスタイルはすべてのギター・キッズの憧れであった。
しかし何回となく繰り返したツアー中での脱走に、彼のバンドの中での孤独と苦悩が表れてい
た。
そして、自らのバンドMSG(Michael Shenker Group)を結成すべく、UFOを脱退する。
ここではUFO時代にスポットをあて、5枚のアルバムを紹介しよう。因みにこの5枚ともジャケッ
ト・デザインはHIPGNOSIS(ヒプノシス)によるものだ。



PHENOMENON
(1974)
Hipgnosisの手によるジャケットでの再スタートとなる新生UFO
の第一弾で、後に彼らの代表作となる‘DOCTOR DOCTOR
と‘ROCK BOTTOM’を収録。シェンカーは10曲中8曲作曲に
参加しており、正統派ブリティッシュ・サウンドをつくりだしている。
特に‘ROCK BOTTOM’での後半のギター・ソロは圧巻で、
早くもシェンカー節を確立する。他にポップな‘TOO YOUNG
TO NO’、アグレッシヴな‘OH MY’、美しいインストナンバー
LIPSTICK TRACES’など佳曲が揃う名盤と言える。
FORCE IT
(1975)
LET IT ROLL’に見られるような、一曲の中で動と静をうまく
使った曲作りが冴える。UFO永遠のアンコール曲‘SHOOT
SHOOT’や‘DANCE YOUR LIFE AWAY’などのリズムで
のせる曲と‘HIGH FLYER’や‘OUT IN THE STREET’の
ようにメロディーで聴かせる曲の対比の妙が良いが、インパクトと
しては前作より劣っている。
NO HEAVY PETTING
(1976)
元へヴィー・メタル・キッズのダニー・ペイロネルが加入したことで
前2作に比べるとかなりキーボード・サウンドが目立つ。
NATURAL THING’‘HIGHWAY LADY’など最高の
ロックン・ロール・ナンバーもあるが、アルバム全体のイメージは
焦点がぼやけてしまった感がある。ここまでの3作品ともプロデュ
ーサーは元テン・イヤーズ・アフターのレオ・ライオンズだ。
LIGHTS OUT
(1977)
アメリカ・日本でも知名度を高めた彼らの出世作。‘TOO HOT
TO HANDLE’‘LIGHTS OUT’の2大ヒット曲を生む。サウンドも
アメリカナイズされ、プロデューサーにRON NEVISONを迎え
かなりアメリカン・マーケットを意識した音作りがなされており、
バラード・ナンバーの‘TRY ME’‘LOVE TO LOVE’では
シェンカーの、鳥肌が立つような美しいギター旋律が聴ける。
STRANGERS IN
THE NIGHTS
(1979)
このジャケットに白熱のステージが如実に現れている。まさにM・
シェンカーのフライングVは宙を舞い、P・モグが咆哮し、P・ウェイ
がBassを凶器と化し、A・パーカーは気迫が伝わってくるドラミン
グを聴かせてくれる。全曲聴き物で、ブリティッシュ・ロックの
意地をみせてくれた快心の一作と言えよう。UFO永遠のアンコ
ール・ナンバー‘SHOOT SHOOT’は本当、聴いていてステージ
から汗が飛び散ってきて、こっちも汗まみれになってしまいます。