Whitford / St.Holmes (ウィットフォード/セント・ホルムズ)


Whitford / St.Holmes (1981)

このアルバムは発売当時は全然知らなくって、確か2002年頃にその存在を初めて知ったような記憶が
ある。主人公の一人、ブラッド・ウィットフォードはご存知エアロスミスのジョー・ペリーと双璧を成すギタ
リスト。そしてもう一人の主役のデレク・セント・ホルムズはテッド・ニュージェントの代表的なアルバム
「Cat Scratch Fever」等に参加していた人である。丁度1980年にエアロスミスからジョー・ペリーが一
時脱退したのに続き、このウィットフォードも脱退したその時期にホルムズと作られたアルバムなのだ。
それまでエアロスミスとテッド・ニュージェントは何度かツァーで一緒になったりした事があり、二人はそ
れが縁でこのプロジェクトを決めたらしい。
言わば表舞台には華々しい話題の無かったこの二人だが、しかしその長いキャリアと堅実なプレイに
裏づけされた最初にして最後のアルバムはアメリカン・ロック通を唸らせるに充分な程、素晴らしい出
来に仕上がっている。
中でも目を引くのが、ホルムズのメロディアスでノリの良いハードなR&R調な楽曲を作るコンポーザーと
しての力量が遺憾なく発揮されている点だ。テッド・ニュージェントのバンドに在籍していた頃から彼の
歌の上手さには定評があったが、「I Need Love」「Whiskey Woman」「Shy Away」などの曲でのスウィ
ングするノリはちょっと尋常じゃない。また、それらを引き立たせるウィットフォードのセンス良いギター・
ワークもでしゃばらずに程よいデコレーションを付け加えている所が流石である。殆どがアップ・テンポ
の曲を中心に疾走する荒馬の如く全10曲40分間を、あっという間に聴き終えてしまう。
さほど話題に上らなかったアルバムではあるが、二人のアメリカン・ハード・ロック界を支えるロッカーの
底力を見せ付けられたような気がする。バラードも1曲くらいは欲しかった気がするが、そこまで言うと
贅沢と言うものだ。


 
St. Holmes

2006/05/06UP